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祝2015年本屋大賞受賞「鹿の王」 [小説]

上橋菜穂子先生は名作の「精霊の守り人」や「獣の奏者」などを数々発表されてまして、今回の「鹿の王」も万人が認めた名作として本屋大賞を受賞されました。
日本医療小説大賞も受賞しているぐらいですから、謎の伝染病との戦いがプロが読んでも納得の名作なのです。
この壮大なスケールで紡がれる命がテーマの物語、ぜひ一読してみてください。
NHKに縁が深い作者ですので、たぶんアニメ化も将来するなぁ・・・。
って、思うので、本を読まない人でも数年後にはこの物語に魅了されると思います。
(´・ω・`)
さて、伝染病との戦いは人類の歴史で今も続いています。
それこそ、天然痘との戦いは数百年にも及びますし、日本では幕末に入ってきたコレラは西洋の呪いだと噂されました。
ヨーロッパでのスペイン風邪ことインフルエンザや、人口の四分の一が亡くなった黒死病などなど、歴史上で猛威を振るった伝染病は多いです。
エボラ出血熱、そしてHIVもそうですが、アフリカの奥地でとどまっていた風土病がグローバルな世界に接触して世界に蔓延していく過程は今も変わりません。

それこそ、ローマ帝国が領土を広げていく過程で、色々な病と遭遇したんだろうなぁ。
(´・ω・`)
って、思いますし、それは中華帝国でもそうでしょう。
それこそ大航海時代には、梅毒や淋病などの性病は南米由来の風土病が瞬く間に世界中に蔓延しました。
侵略とそれにつきまとう病。
歴史では多数出てきますが、それを真っ向から描いた小説って確かに珍しいなぁ。
って、私も思いました。

発見前の病の前に人は無力です。
それこそ、症例を積み重ねていき、薬やワクチンを試していって、初めて対処が可能になっていきます。
現在では皆さんご存知のiPS細胞は再生医療も期待されていますが、創薬に使わて画期的な成果を出し続けていってます。病人に試すことで症例を重ねて治療方法を確立しなければならなかったのが、その病を持った人のiPS細胞で試薬できる状態に今なっていて、研究が一気に進んでいくことでしょう。
(´・ω・`)
まさに、現在もこの病にどんな薬が治療法が効くのか?
それを探し求める戦いは今も続いています。


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「岳飛伝 十二 飄風の章」のシルクロードと呼ばれる物産の道 [小説]

北方謙三先生の「岳飛伝」もそろそろ完結らしいのですが・・・。
海陵王が金の4代目皇帝となってしまいましたし、南方の戦いも決着、そして南宋との水軍の戦いも山場を越えましたけど・・・。

あれぇ・・・。
(´・ω・`)
兀朮がまだ存命だけど・・・。
史実と比べると、細かいところも色々とありますが、じゃあ海陵王が南宋に攻め込むのがクライマックスにもっていくのか?
とか、どこで完結だろう?
って、いうのが私には分からなくなりました。
岳飛伝が終わった後に、別シリーズが始まってもおかしくない伏線がまだ幾重にもはられてました。

海陵王が南宋に攻め込む時代の歴史小説には田中芳樹先生の「紅 塵(こうじん)」 があり、抗金の英雄の子供や後継者たちの物語ですが、こちらもかなり面白いです。

さて、本編の梁山泊が手がけている物流が国を超えていき、世界がグローバル化していく流れも、宋代からの有名になる中国絹と南方の甘蔗糖(砂糖)とこれで香料が出てくれば、世界史でヨーロッパがアジアの物産を欲しがって、金・銀が流出していくって、大航海時代の幕開け前夜となっていきます。
その前夜は有名なマルコポーロがシルクロードを通って、中国を訪れるなど、交流が活発になっていくのですが・・・。
(´・ω・`)
大水滸伝シリーズは岳飛伝で終わると言われてますけど、次のシリーズが始まっても良いんじゃないか?
って、気になります。

だいたい、岳飛が目指す金に支配されている漢民族の開放が成るのは、それこそ次はモンゴルの元ですし・・・。
(´・ω・`)
遊牧民に華北を取り返すのは、二百年後の明まで待たないとなりませんしね。

岳飛伝十二巻の段階で最初の水滸伝の登場人物がほとんどが退場してますけど、百八星すべてが退場した時点で大水滸伝三部作の物語は終了なんでしょうね。
最初に梁山泊の水砦に集い、替天行道の志を作った好漢たちも年老いてしまいました。
物悲しくもあり、次世代がちゃんと育っているところが希望が持てる物語です。
本当に、まさに歴史と溶け込むような物語となりましたね。


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「光圀伝」の幕末の思想の水戸学の創始者 [小説]

どうも幕末の有名人は好きだけど、難しいので色々と混乱する。
(´・ω・`)
そういう話をよく聞きます。

確かにみなもと太郎先生が、幕末を描きたいから発端の関ヶ原の合戦から始めた!
って、いうように、江戸時代の膿や歪みが集約したのが幕末です。

倒幕軍は「長州・毛利」「薩摩・島津」の関ヶ原西軍の敗戦後に幕末まで何とか生き残った藩が、
中心となりました。
さて、じゃあ思想の「尊王攘夷運動」は何処から?
って、話になると、水戸藩からっていうのは分かるけど・・・。
何で?
って、ことになるそうです。
だって、徳川ジャン!御三家じゃん!
(´・ω・`)
まあ、そうですね・・・。
その通りなんですよ。

ここで、色々と訳が分からなくなるんですが、日本の正統な主は「天皇」!
って、定義して主張し、本まで出版した人が徳川家から出てくるんですよね・・・。
それが徳川光圀で、しかも徳川家康の孫です。
これが幕末で思想が反徳川運動になるまで、時間がかかったのは、尊王攘夷運動をリードしていた水戸藩が徳川御三家だったからで、水戸藩の人材が払底して主導権が取れなくなってのちに、長州と薩摩が主導して倒幕への行動となりました。
それまではあくまで君側の奸、打倒する対象は大老や老中であって、将軍では無いのです。
思想の先進地の水戸藩の志士たちはそうでした。

と、いうわけで幕末をより楽しむには、徳川光圀を知っていた方が面白い!
って、思います。
そこでオススメの歴史小説は冲方丁先生の「光圀伝」です。

複雑怪奇な徳川光圀を明快に描き出してまして、水戸黄門として語り継がれた人物とは、真逆の人物ですが、本来はこれほど豪放磊落な人だったのか・・・。
(´・ω・`)
と、驚くこと請け合いです。
江戸幕府の最後の将軍は徳川光圀が始めた水戸学を叩きこまれた徳川慶喜です。
徳川慶喜は徳川家康公の再来と言われたそうですが、どちらかというと徳川光圀であったという方が正しいと思います。
将軍なのに独走してしまうところなんて・・・。
血は争えないって事ですかね・・・。

まあ、そういう訳で、水戸学の基礎を作ったのは、当時の万能人の徳川光圀です。
その生き様は凄惨です。
この末に豚一様と呼ばれる多趣味で才人の慶喜が生まれるんですから・・・。
(´・ω・`)
まあ、何だかんだいっても、歴史は流れなんですね。


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「岳飛伝 十一 烽燧の章」と世界をまたにかける華僑たち [小説]

北方謙三先生の「岳飛伝」もそろそろ最終局面になってきました。

小競り合いを続けていた兀朮と呼延凌が、ついに決戦の時を迎えます。
小梁山の秦容、岳都の岳飛は地盤を固め、中国本土へ目を向けます。
日本の梁紅玉は貿易の流れをつくり、西遼ではモンゴルの気配を感じる。

広大な東アジアを舞台とした大河ドラマですが・・・。
(´・ω・`)
どうまとめるんだろう?

確かに南宋と金は一旦、20年近くの平和な期間を送れるんですが・・・。
屈辱的と言われ、金の擬似的な朝貢国と南宋はなりました。
しかし、この後に訪れる時代を考えると、南方に国を作ったという物語の種が生きてくるんですよ。

モンゴルとの戦いって、壮絶ですから・・・。

物語も物流を追っているのなら、華僑たちが世界に広がっていく過程を描いていくと・・・。
どこまでも話が続きますよね。

華僑は容易に相手を信頼しないかわり、一旦信頼したらとことん信頼するといわれ、それが彼らの団結力の背景に実は「替天行道」の志がある!
とかいうと、かっこ良すぎですかね。
でも、岳飛伝の梁山泊の物流と商業を担う人たちって、華僑そのものですし・・・。
それに、未だに、東南アジアは華僑の勢力の強いですからね。

そういう世界観を残しているので、大水滸伝シリーズが終わっても、また新たな物語が始まりそうですね。
(´・ω・`)
モンゴルとの戦いの物語なんて、北方謙三先生の筆が乗ること疑いないです。
その背後に東アジアに展開する華僑こと梁山泊の存在があったとか、燃えますよね。


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「泣き虫弱虫諸葛孔明」と英雄の実像、三国志マニアをこじらせている人におススメ! [小説]

酒見賢一先生の名作「泣き虫弱虫諸葛孔明」。

中国史に非常に造形が深い作者だけあって・・・。
三国志のドラマを見て、諸葛孔明の場面では笑ってしまう。
と、いう状態らしく、爆笑できる三国志という方針で書かれています。

まあ、同じく安納務先生が諸葛孔明を莫須有と言い切ってしまって三国志を書かれましたが、
それより割り切ってます。

先生曰く「諸葛孔明はまともな神経ではない、変態だ!」

まあ、私も諸葛孔明が大好きだったので、色々と調べていくうちに・・・。
「変だぞ・・・こいつ」
と、なってしまいました。
(´・ω・`)
三国志演義では、劉備は聖人君主となってますけど、本当にそうか?
とか、思っている三国志マニアをこじらせている人には自信をもってお勧めできる名作です。

がっ、あんまり三国志に詳しくないのなら、北方謙三先生の「三国志」の方を薦めます。

そもそも劉備の経歴を見れば、聖人君主とはいいがたいです。
酒見賢一先生も北方謙三先生もそれぞれの見解で書いてますから、
笑いたければ、ぜひ酒見賢一先生の方を読んでみてください。
(´・ω・`)
でも、こういうはた迷惑な人が歴史をひっかきますのでしょう。

正直、曹操の天下統一を邪魔して、司馬懿の台頭を招いたのは、辺境で頑張った劉備一派なのですから。
そいつらが居なければ、どういう歴史になったでしょうね・・・。
(´・ω・`)
魏も晋も漢のような強力な帝国にはならなかったので、五胡十六国という中原に異民族の侵入を許してしまいまして、隋唐帝国まで安定した統一国家は出来なかったんですよ。

でも、正直、中華って分裂している方が普通かも知れません。


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「図書館戦争」と実はよくあるメディアの弾圧 [小説]

有川浩先生の名作「図書館戦争」。
架空の法律「メディア良化法」が社会に重大な影響を与えている日本を舞台とした、恋愛小説です。
(´・ω・`)
戦争と銘打ってますが、あくまで殺し合いを極力さけますし、死者もほとんど出ません。
悲劇として過去に死者が出た等の説明がありますけど、現実の武器を使われてますけど、
あくまで主人公たちは図書館署員です。

スナイパーとかいても、人は殺しません。
今や、スナイパーが使うライフルだと身体が粉々になるんですけど・・・。

まあ、そうはいっても本来、戦場で怪我した人間にすることは、戦争の恐怖を伝えるのに有効と判断されるし、
戦力を削る有効な事だと言われておりますが・・・。
(´・ω・`)
まあ、戦死は無いなと、安心して恋愛を見守ることが可能ですので、女性にもおススメです。

何か巻を重ねるほどに恋愛要素が強くなるっていうか、早いとこ結ばれろよ!
みたいな、感じで主人公とヒーロー以外にも、周囲でカップルが出来ていきます。

いや、極限状態だとカップルが成立しやすいっていうのは、本当らしいです。

上官であり、戦友であり、憧れた王子様。

と、まあ恥ずかしいぐらい少女漫画っぽいんですけどね。
でも、これぐらい恋する女の子はやってくれないとね。
(´・ω・`)
漫画もそろそろ佳境だし、アニメも映画もありましたけど、主人公の心情表現がある小説が私は好きです。

しかし、メディア良化法ですけど、中国とかでもインターネットや出版に制限がありますし、
独裁国家ってたいていは制限されています。
民主主義を看板に掲げると、言論の自由を許さないとそもそも選挙で判断できないので、セットで許されるわけですが、それ以外の政治体制では、むしろ邪魔だったりするんですよね。
まあ、そんな訳で、実は今も世界中で言論の自由を求めて戦っています。
(´・ω・`)
図書館の自由に関する宣言は、戦前の言論弾圧が行われた過去の反省から行われたのです。
まだまだ世界中で認められたわけではないのですが、色々な情報が享受できる状態にあることは幸せなことです。


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たかじんの最後を記したドキュメンタリー [小説]








たかじんの最後の2年間を記したドキュメンタリー殉愛が発表されました。
今、一番、ノリにのっている作家、百田尚樹先生が書いただけあり、名作です。
そして、たかじんのブレーンたちや、その関係者がこの本とたかじんの奥さんの為に、
テレビでスペシャル番組が放送されました。

「ゆめいらんかね やしきたがじん伝」の時とはえらい違いです。
(´・ω・`)
まあ、私もこっちの時には、こんなものを暴露して何が楽しいのか?
と、思ったし、最後まで隠し通したかった秘密をなぜ書くのか?
とか、思ってましたが、やっぱたかじんの関係者は黙殺しましたね。

それで、こっちは公認と言ってもいいほどの宣伝です。

たかじんが残したかったタレントとしてのイメージを2冊ともぶち壊していると思います。
確かに週刊誌などマスコミによる、たかじんの最後の妻へのバッシングは目に余るものがあったので、
それこそ、たかじんの最後の看取った女性をたかじんの関係者が総力を挙げて守ろうしていますし、
それはそれで、やっぱすごいなぁ・・・。
(´・ω・`)
と、思いました。
確かにもう黙っていられない!
って、思う関係者も多かったと思うのですが・・・。

でも、たかじんの負の部分というのも、あったので色々とごちゃごちゃするのもしょうがないとも思います。

ここら辺りでたかじんのドキュメントは打ち止めにしてほしいです。
(´・ω・`)
たかじんの残したかったイメージは、たかじんの名を冠した番組は残っている。
それをまだまだ私たちは楽しむことが出来るのですから、伝説の芸人たかじんの遺産の利子はまだまだ増え続けることでしょう。

色々と噂はあるんでしょうけど、あの関西人に化け物タレントと言われるカリスマ性でしょう。
そりゃあ周りは色々あるけど、女性が虜になってしまうのも分かりますよ。


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司馬遼太郎「関ヶ原」と石田三成の視点 [小説]

軍師官兵衛もそろそろ最後の山場である関ヶ原が描かれるます。
そこで、司馬遼太郎の名作「関ヶ原」を紹介しようと思います。
(´・ω・`)
まあ、軍師官兵衛では、石田三成が悪役に描かれますけど、秀吉の鬱憤をすべて石田三成が、
引き受けていた。
って、事もあるので、少しぐらいは好意的に書かれている作品を紹介してみようと思います。

軍師官兵衛の時にも、色々と戦の司令官としては石田三成の無能さが出てましたけど、
官僚としては非常に優秀でした。
そして、その欠点を補うために、破格の待遇で家臣に島左近を迎えます。

そして、石田三成に殉じた友も何人かいました。

でも、正直、敵が徳川家康だったというのが、相手が悪すぎます。
豊臣秀吉ですら戦では倒せなかったのです。
とてもではありませんが、勝てる訳がないんですよね。

でも、石田三成にも義はあったんです。

黒田官兵衛側は大河ドラマを見て頂くとして、もし読んだ事が無ければ、面白いですよ。


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「チャンミーグヮー」の武術の型とは [小説]

今週の刃牙道でも型の重要性をもう一度、刃牙が思い直すってシーンがありました。

さて、当然、沖縄から伝わった空手も型が重要です。

「チャンミーグヮー」は空手に造形の深い今野敏先生の名作です。
喜屋武朝徳を一代記ですが、首里手系統の空手を嗜む人にとっては、本土に教えを伝えた、
重要人物であり、偉人です。

身体の弱かった子供時代から、武士の嗜みとして手を習い始めます。
型の反復して習得し、そしてその型を理解して戦いに様々な応用が出来る事を知る。

日本の武道には、守離破という言葉がありまして、まずは師匠に言われたこと、型を「守る」ところから修行が始まる。その後、その型を自分と照らし合わせて研究することにより、自分に合った、より良いと思われる型をつくることにより既存の型を「破る」。最終的には師匠の型、そして自分自身が造り出した型の上に立脚した個人は、自分自身と技についてよく理解しているため、型から自由になり、型から「離れ」て自在になることができる。

それを生涯をかけて実戦していく物語です。

過去の達人の逸話を聞くと、信じられないような話ばかりですが、それが真実であることは、証人が何人もいて、弟子たちがその技を伝えていってます。
(´・ω・`)
沖縄の手から空手になっていく過程が書かれていますが、本土と沖縄との確執も大変だったようです。

首里手の達人なって以後も、棒の達人の型を覚え、それを自分の空手に取り入れます。

力を入れるのは腹のみで、後は力を抜いて手や足の中心は腹。
って、私は聞きいてまして、やっぱ空手もそうなんだなぁ。
って、思いました。

沖縄空手に興味があれば、すごく面白いですよ。



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「竜馬がゆく」の落ちこぼれの目標 [小説]

坂本龍馬のイメージはこれから始まったというほどの名作「竜馬が行く」。
司馬遼太郎の代表作ですが、普通というよりは、少し出来の悪い少年が、
大人になり、大事を成し遂げるという物語です。

確かに故郷では、両親たちは、優等生の目標は武市半平太で、落ちこぼれたちの目標は坂本龍馬を見習えと言われたそうです。

私も子供の頃から大好きでした。
(´・ω・`)
小説の内容も青春小説で、楽しい青春を送りながら、志を立てて日本の為に働き始めるのです。
描かれている人物像はまさに普通の青年です。
でも、その普通さが良いのです。
それこそ誰でも感じる問題を素直に解決しようと、頑張ります。

これが凝り固まった思想や主義に支配された他の登場人物とは、違うんですよね。

あの頃、尊王攘夷と言うスローガンを広めた人たちは、明治の世になったらあっさりと翻します。
そもそも、人を動かすのにスローガンにしただけで、別に幕府を倒すためなら何でもよかったんですよね。
(´・ω・`)
でも、その主義思想を捨てられない人たちに、暗殺されていくんですけどね。

まあ、そういう訳で、主義思想に染まらず、その場その場で現実的に考えて、より良い行動は何か?
を問い続けた坂本龍馬は、それこそ商売を頑張ったり、戦争に参加したり、船中八策という国の進むべき概要を分かりやすく纏めたりと・・・。

色々な意味で歪まないというのは、すごく珍しいというよりも、大事な事です。
坂本龍馬の生き様はそれを象徴してますけど・・・。
若くして亡くなってしまいますよね。
(´・ω・`)
でも、偉人というのは、その志を継ぐ人たちを生みます。
その後に世界を相手に商売をして、貿易立国として大国の仲間入りをした日本が出来上がるのです。


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