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「岳飛伝 十二 飄風の章」のシルクロードと呼ばれる物産の道 [小説]

北方謙三先生の「岳飛伝」もそろそろ完結らしいのですが・・・。
海陵王が金の4代目皇帝となってしまいましたし、南方の戦いも決着、そして南宋との水軍の戦いも山場を越えましたけど・・・。

あれぇ・・・。
(´・ω・`)
兀朮がまだ存命だけど・・・。
史実と比べると、細かいところも色々とありますが、じゃあ海陵王が南宋に攻め込むのがクライマックスにもっていくのか?
とか、どこで完結だろう?
って、いうのが私には分からなくなりました。
岳飛伝が終わった後に、別シリーズが始まってもおかしくない伏線がまだ幾重にもはられてました。

海陵王が南宋に攻め込む時代の歴史小説には田中芳樹先生の「紅 塵(こうじん)」 があり、抗金の英雄の子供や後継者たちの物語ですが、こちらもかなり面白いです。

さて、本編の梁山泊が手がけている物流が国を超えていき、世界がグローバル化していく流れも、宋代からの有名になる中国絹と南方の甘蔗糖(砂糖)とこれで香料が出てくれば、世界史でヨーロッパがアジアの物産を欲しがって、金・銀が流出していくって、大航海時代の幕開け前夜となっていきます。
その前夜は有名なマルコポーロがシルクロードを通って、中国を訪れるなど、交流が活発になっていくのですが・・・。
(´・ω・`)
大水滸伝シリーズは岳飛伝で終わると言われてますけど、次のシリーズが始まっても良いんじゃないか?
って、気になります。

だいたい、岳飛が目指す金に支配されている漢民族の開放が成るのは、それこそ次はモンゴルの元ですし・・・。
(´・ω・`)
遊牧民に華北を取り返すのは、二百年後の明まで待たないとなりませんしね。

岳飛伝十二巻の段階で最初の水滸伝の登場人物がほとんどが退場してますけど、百八星すべてが退場した時点で大水滸伝三部作の物語は終了なんでしょうね。
最初に梁山泊の水砦に集い、替天行道の志を作った好漢たちも年老いてしまいました。
物悲しくもあり、次世代がちゃんと育っているところが希望が持てる物語です。
本当に、まさに歴史と溶け込むような物語となりましたね。


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