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「歩兵の本領」と星の数よりメンコの数 [小説]

徴兵制復活か?
とか、集団的自衛権が憲法解釈で認められてから、色々と言われておりますが・・・。

例えば、軍隊って何?
って、いうのを知るのに、浅田次郎先生の「歩兵の本領」という名作があります。

ここで星の数よりメンコの数という名言が出てきます。

例えば、アメリカ軍も今は志願制ですが、兵卒で入ると本当に末端からスタートします。
それで、メンコ(軍隊の飯)を食べながら、兵士は成長していくわけです。

本当に色んな人が軍隊に入隊していくんだなぁ。
って、思いますし、軍隊に入れば、前の人生をリセットして、やり直しが効いて、
軍隊に守ってもらっていたり・・。
と、人間模様がすごく面白いです。
もちろん、軍隊に入ればみんな同じ生活をして、同じ行動をします。
そうして、集団生活の中、任務をこなしていく歩兵になっていくんだなぁ。
って、分かります。

でも、ある意味、学校は社会の縮図で、ある者は運動で目立ち、ある者は勉強で頭角をあらわし、その他大勢の中、せめて笑いだけでも、ってウケを狙ったり・・・。
などなど、個性を主張する場ですが、軍隊はそうでは無い。
みんな同じで平等で、一人の脱落者(戦死)も許さない、許したくない。
って、感じの集団です。

まあ、人情話には定評のある浅田次郎先生なので、泣ける話もたくさん入ってます。
(´・ω・`)


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「一刀斎夢録」と斎藤一の維新後はスパイ活動担当か? [小説]

明治初期の警視庁の名簿で、斎藤一の名前が記されていたという。
斎藤の名前は名簿最後の「等外一等出仕」の階級にあり、「書記兼戸口取調掛(とりしらべがかり)」という役職名もあった。

さて、新撰組というは佐幕派の急先鋒として有名ですが、意外と生き残った人たちは役人になったり、医者になったり、とかで普通に生きて行ってます。

斎藤一は私も大好きで、生き様も死に様もカッコイイです。

と、いう訳で、斎藤一の維新後の活躍を書いた浅田次郎の名作「一刀斎夢録」です。
浅田次郎の新撰組三部作と呼ばれてますが、斎藤一への畏敬の念が感じられます。

士道というのを突き詰めた男だと思います。
最後まで戦い続け、最後まで公に奉仕し続けた男です。

ここら辺り、諦めの早い人たちよりしぶといですよね。
優秀な人材はいくらあっても足りません。

当然、土方も沖田も私は大好きですが、男として尊敬するの斎藤一のような男です。
(´・ω・`)
まあ、そんな訳ですんで、維新後はスパイ活動っていうと、「るろうに剣心」そのままですね・・・。

得意な仕事も回りの評価も新撰組時代と変わらなかったんですね。


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北方謙三「楊家将」と日本の女性観と中国の女性観 [小説]

北方謙三先生の名作「楊家将」。

この先生は、中国の名作を再構築し、男の物語に生まれ変わせます。
三国志しかり、水滸伝しかり、そのどちらも、北方謙三先生の作品を読んで、目からうろこが落ちると思います。
こっちの方が面白い!
って、ね。

さて、そこで「楊家将」。
実は、私は田中芳樹先生が「楊家将」を小説で書くというので、待っていたんだけど、北方謙三先生が先に出してしまいました。

読んでみると、まさに男の物語です。

楊家将って、私は女の将軍の方がはるかに強いぞ!
楊業の妻で夫亡き後も戦場で大活躍する令婆こと佘賽花や、「私と結婚しないと殺す」と脅迫し、楊宗保と結婚する穆桂英などを筆頭に、本来の京劇版はすごく活躍します。
って話だと思ってましたが、そういう部分が微塵もありません。

まあ、当然っていうか、女の将軍が活躍した事実より、男の将軍が活躍した事実の方が圧倒的に多いわけですから、当然ですよね。
日本人も安心して読めます。

さて、じゃあ本場の中国版はなんで?
って、感じですけど、中国の女性は強いです。

中国人の男は恐妻家が多く、夫に暴力を振るうのも普通だそうです。
・・・あれ、儒教の国じゃあなかったのか?
って、思いますよね。
でも、道教の国でもあるので、男は間抜け、女は賢い!
って、思っている人たちの方が圧倒的に多いんです。
(´・ω・`)
まあ、否定はしませんけどね。

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「銀河英雄伝説」と国家体制の啓蒙活動 [小説]

銀河英雄伝説。
私はそのタイトルを高校生の時に見た時、マッチョな男が活躍する古典スペースオペラかと思った。
古典スペースオペラっていうのは、キャプテンフューチャーとかコブラとかです。

と、思ったら、アニメの予告を見て、三国志みたい。
と、思い一巻を手に取った。

田中芳樹先生にしては珍しく完結した作品で、名作であり代表作です。

この当時、歴史小説にハマり、この宇宙を舞台にした大河小説に、思いっきりハマり、友達に布教もした。
高校生の時に民主主義について考えさせられたり、歴史の本を読む動機が一つ増えた。
と、いう訳で、思春期の少年が読むのに、考えさせられる作品でもある。

帝国側のラインハルトは万能の天才であり、英雄であり、徳も高い。
劣悪な支配者から、こんな現神が導いてくれる帝国側はある意味幸せである。
同盟側は長引く戦争から、経済は疲弊し、政治は混乱してしまい英雄を待望してしまうが、その時の英雄であるヤン・ウェンリーは頑なに民主主義下の軍人であることを貫こうとする。
頻繁にクーデターを起こすようなどこかの軍人とは違うのだ。

帝国と同盟との戦争は終結へと向かっていく物語であるが、その途中に色々と示唆を含んでいるし、後で色々と考えさせられる。
オッサンになると、この作品は世界史の美味しいところを目いっぱいぶち込んで完成させているので、楽しいのは請け合いだ。
(´・ω・`)
と、いうわけで、政治とか軍事とか、国というものに、あまりピンとこない若者に一読を薦める。


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「ALL YOU NEED IS KILL」とループする物語 [小説]

桜坂洋先生の名作「ALL YOU NEED IS KILL」
そして、漫画化には小畑健先生と竹内良輔先生が関わっています。

さて、ループする物語ですが、ゲームとしてはありがちです。
たとえば、スーパーマリオは1面の敵の位置と障害物の場所は変わりません。
ただ、マリオの動作によって、敵の動きが変化しますが、プレイヤーは何度も同じ事を少しづつ腕を上げていって、クリアを目指します。

一人で遊ぶゲームのほとんどはそうです。

ただ乱数が絡むゲームのみがそうではないというだけだったりします。

これに真っ向から、小説として発表したので、みんな驚きました。

確かに確実に死ぬゲームであるスーパーマリオもノーミスでクリアするプレイ動画は凄いとしか言いようのなく、動画配信サイトでも人気のジャンルですよね。
(´・ω・`)

7月にハリウッドで映画化もされ、その衝撃的な内容で大ヒットしてます。

まだ、映画は見て無いのですが、何度も死にながら腕を上げていき、戦いを勝利に導く主人公とヒロインですが、この絶望的な状況からの脱出を楽しんでください。

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「壬生義士伝」と急激なグローバル化の結果 [小説]

浅田次郎先生の代表作「壬生義士伝」。
とにかく泣けますので、小説と漫画とテレビドラマはどれも面白いので、おススメです。

さて、壬生義士伝の背景は下級武士の貧困が原因で、主人公が故郷を離れて、出稼ぎに行くのですが、
じゃあ、この下級武士の貧困の原因は何だったのか?

と、いいますと、一番の原因は銀の値打ちが、世界標準と日本ではあまりにも違っていました。銀の値打ちが、世界標準の4倍の価値があり、大量の金が世界中に流出しました。
結局、これが引き金となり、超インフレーションが起こりました。

そこにしわ寄せがくるのが、庶民、そして、禄高が決まって武士です。
特に下級武士はこのままでは、食べることすらできない。
というところまで追い込まれた人たちもいます。

幕末の志士たちの多くが食い詰め浪人だったというのは、この時代背景によります。

革命は飢えた民衆が起こすものですが、それが農民ではなく、下級武士たちだったのが、明治維新の特異なところだったのです。
高度な教育を受けた者たちが革命の中心勢力だったので、優秀な者が政権を握り、幾人かの不幸がありましたが、革命後の政権を安定させました。
これが、革命後に混乱の極みとなる他の国と違います。
飢えた連中が革命の主流なのが普通ですが、普通はその大部分は無教養な庶民たちで、その連中が迷走するのが普通です。
その時代背景を中で、翻弄されながら、義士と言われるほどの武士の姿で感じ頂くとして、これほどの人物でも、家族を養うことがかなわないのか!
と、思うほど、状況でした。
急激な開国は国内の混乱は酷いものだったのです。
ところで、現代もTPPなどで全ての業種に対しての急速なグローバル化を起こそうとしてますが、労働単価はまだまだ日本は他国より高いです。
それで問題になるのは、デフレなんですけどね。
(´・ω・`)
どうするんだろう。

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「十字軍物語」と多国籍軍 [小説]

みんな聞いたことはある十字軍だけど、実際はどうだったのか?
って、詳しく知っている人は少ないと思う。
通史として分かりやすく塩野七生先生がまとめたのが「十字軍物語」だ。

どうして、欧米とアラブの人たちって、仲が悪いのか?
と、言う根本的なところで、日本人はあまり理解できていない人が多いが、こんなに昔から、仲が悪かったのかぁ。
と、シミジミ思うと思う。
(´・ω・`)

さて、イスラム教の国により、キリスト教の国にどんどん圧迫されていくようになった11世紀。
十字軍はキリスト教連合軍として聖地であるイスラエル奪還を目指すのだけど・・・。

多国籍軍にだけ通用するモラルを旗頭に、戦争をするのは、この当時からという話ですね。

攻め込まれる国はいい迷惑です。

十字軍の主力である重武装騎士にアラブの国々が侵略されていき、彼らも国の枠を超えて、団結するために、ジパードを唱えます。
ここから、1000年経った今でも敵対状態が続いています。
中東の富の背景は中国があり、現代も武器の供給源には・・・。
そこら辺りは推測の域を出ないが、現在も続くこの不幸の連鎖が将来も続くのであろうか。
(´・ω・`)

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「岳飛伝 9 曉角の章」と共産主義 [小説]

大水滸伝シリーズの最終章と言われる岳飛伝。
水滸伝は革命の始まりと終焉、楊令伝ではその革命が成就し、新国家建設へと進んだ。
そして、梁山泊は国の枠組みを変え、武装したグローバル企業体というべき存在となっている。
いや、むしろ共産主義の理想形と言っても良い。
基本は軍隊なのだが、梁山泊は財産の全部を共同所有し、物流と生産施設も所有している。
志を同じくすると言っても、その志についてはゆるくなっているものの、参加資格は問われる。
共産主義は国として、失敗に終わっているが、参加資格を問われ、選ばれた人々の集合体ならば、共産主義は可能ではないか?
と、楊令は考え、その志を継ぐ人々により、梁山泊は強大な組織となった。

ただ・・・。
そろそろ、岳飛伝も9巻目。
色々とほころびが見えていっている。

共産主義じたい、それこそ私はロボットが労働階級を担当し、貧困を科学技術で駆逐した後に訪れる理想郷であると思っている。
それを、英雄たちが一丸となって、実現した梁山泊。
しかし、超人だった楊令はいない。
果たして、維持が可能なのか?
岳飛伝は水滸伝と同じく、ただの人の物語に戻っている。
果たして、どんな幕引きがあるのか、楽しみです。
(´・ω・`)

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「科学者の9割は「地球温暖化」CO2犯人説はウソだと知っている」とプルートニクスが予見する未来 [小説]





地球温暖化。
日本では311からちょっと勢いが弱くなったけど、世界的には二酸化炭素を目の敵にしている学者は多い。
さて、その手の学説というのは、反対意見も検証しないといけない。

東京工業大学の丸山茂徳教授は、二酸化炭素による地球温暖化については否定的だ。

もともと、プレートニクスでは説明がつかないものを、新たにマントル内の大規模な対流運動をプルームと呼び、この変動をもって検討するプルームテクトニクスを唱えた有名な学者です。

地球の気候変動を研究している丸山教授にとっては、以下の考えに基づき否定している。
・太陽の活動度が高まっている
・産業革命以前と現在では大気組成中の二酸化炭素の割合が1万分の1%しか上がっていない
・温室効果ガスのほとんどが水蒸気である
・現在太陽の活動が頭打ちの状態にあり、2050年には地球寒冷化の兆候が見られるはず

と、いう訳で、地球温暖化には否定的で、丸山教授の唱えたプルームテクトニクスが予見する未来は、地球の寒冷化です。

もし、地球に温室効果が無ければ、平均気温はマイナス15度。
地球全球凍結したことも何度もある。
そうなったら、太陽の熱も光も氷は跳ね返してしまいます。
しかし、マントルからの熱で凍結から幾度となく回復した。
地球は太陽からの熱だけではなく、地面からも熱を得ている。
そして、地面からの熱は徐々に弱くなっており、地球はどんどん寒冷化していっている。
億年単位の気温は確かに下がってきてます。
恐竜の時代は今よりも、ずっと高温でした。

と、いう訳で、地球温暖化が回避できても、地球寒冷化は回避出来ないという学説です。
あんまり、良い未来では無いんですよね・・・。

温暖化も問題ですけど、寒冷化も大問題です。
と、いう訳で、より科学技術の進歩で克服していかないといけない。
より、勉強しなければならない。
(´・ω・`)
所詮、人間はそれしかないと思います。

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祝新刊が出たよ!アルスラーン戦記14巻「天鳴地動」 [小説]








新刊が出るというとまず私が疑う作家の中で、トップは田中芳樹先生です。
6年ぶりの新刊です!
ちなみに最初の一巻が出たのは、約30年前です。

あみんの「待つわ」の女でも30年待ったりしないと思う。
(´・ω・`)
さて、一巻から伏線をはっていた蛇王との戦いも始まりクライマックスに向け物語が動き始めた。
時代背景が中世で、国家あげて魔物たちと戦う物語は最近では「進撃の巨人」という名作もありますが、
そういう圧倒的な敵の力に対して、十六翼将ですらかなわない・・・。
かも知れない。
登場人物が死んでいくことで有名な作者ですが、アルスラーン戦記も第二部からエンジンがかかってきました。

出来れば、次はまた6年後とかじゃなく、せめて2年後ぐらいにしてほしいです。

タイタニアとかも新刊が出てきて、このシリーズも完結するかも!
って、淡い期待をしてますけど、物語がちゃんと完結しないと読者としては、
もやもやした思いだけが感想に残るので、ぜひお願いしたい。

漫画も始まったので、小説の続きが出なくて打ち切りみたいな終わり方は
止めてほしいです。
(´・ω・`)
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