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おっさんプログラマーがウケた話1『Linuxが登場した頃』 [パソコン]



今、一番普及しているOSといってもいいLinuxですが、登場時から普及するまで色んな逸話があります。
Linuxの直接の生みの親というと、1987年にOSの教材用に開発された『MINIX』です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/MINIX

日本ではPC-98版も発売されて、その当時のプログラマーの中ではヒットしました。
OSを意識した開発をしなければならない仕事もあったからです。
1991年の当時のパソコンで一番のシェアだったOSはMS-DOSで、UNIXはワークステーションぐらいからといった時代でした。
ただパソコンのCPUは32ビットの80386やIntel486が発売され普及しており、「MS-DOSだと80386が速い8086としてしか使われていない」ということがプログラマーが鬱憤をためていました。
いつ、386のアセンブラコードを組んでいいのか!
その当時、私の関わったゲームのプログラムで、CPUの判別して386以上だった場合は32ビット化した関数を呼ぶようにしてました。
この当時、パソコンゲームで、C言語で開発し、オリジナルのライブラリーはアセンブラで開発するいうのが、一般的な開発だったと思います。

さて、そんな状況の中で、一人のハッカーが「UNIXの互換のカーネルを開発した!」といって、オープンソースで公開します。
自宅のパソコンが無料でUNIXマシーンになるという夢のような話ですが、実はここからややこしい話になります。
OS教材用の『MINIX』のメーリングリストで告知したので、「アンドリュー・タネンバウムとリーヌス・トーヴァルズの議論」として有名な、激論がかわされました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%BF%E3%83%8D%E3%83%B3%E3%83%90%E3%82%A6%E3%83%A0%E3%81%A8%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%8C%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%AB%E3%82%BA%E3%81%AE%E8%AD%B0%E8%AB%96

この議論の本質は、「OSをオープンソースにしたら、OS教材の意味がなくなるだろうが!」です。
ようするに、タネンバウムの投稿は以下のとおりですが、その予言は外れました。
「 5年後には誰もが自由なGNUを、200MIPSで64MBのSPARCstation-5 動かしていることでしょう。」
あの当時からCPUシェアーのトップはインテルのx86系CPUで、他のCPUアーキテクチャーは開発をやめていきました。
私も安いパソコンでUNIXサーバーが動作するなら、みんなこちらを買うという予想はできました。
そしてインテルもサーバー用のx86系CPU『Pentium Pro』を開発し、その流れは一気に加速します。

私がLinuxを最初に触れた思った感想は、「UNIXってこんなに速かったんだぁ・・・」でした。


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