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心の内面に問いかける陽明学 [岡山]

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岡山藩主池田光政によって開設された日本最古の庶民学校が閑谷学校です。
(*'▽')
江戸時代初期の陽明学者である熊沢蕃山が開いた藩校「花畠教場」がその前身であり、陽明学を教えていた学校です。

幕末に日本の西国で花開く陽明学者たちは閑谷学校の流れを組んでいるのです。

さて、幕末から大正に全盛期となった陽明学ですが、戦前を否定する歴史観から、下火となってしまいました。
(´・ω・`)
この学問の問題点として、鏡面のような心(心即理)の状態に無いのに、己の私欲、執着を良知と勘違いして、妄念を心の本体の叫びと間違えて行動に移してしまうと、地に足のつかない革新志向になりやすいという説です。
政治や軍部の暴走はこの陽明学が一因なのでは?
(´・ω・`)
と、言われる事すらありますが、そもそも混乱や停滞した時代にこそ、学ばれなければならない学問です。
(*'▽')

陽明学は心学とも言われます。
心学とは、真の心に尋ねゆき、そして自らをその心に従って正すことなのです。
自らが自らの本来の心、全てに通ずる良知へと至り、そしてそれを致すことです。

それは、心即理(しんそくり)といい、人間は、生まれたときから心と理(体)は一体であり、心があとから付け加わったものではない。その心が私欲により曇っていなければ、心の本来のあり方が理と合致するので、心の外の物事や心の外の理はない。よって、心は即ち理であると陽明学は教えます。

佐藤一斎の””言志四録”という著作がありますが、その本質は、
「問題が複雑になればなるほど、困難になればなるほど、精神的なものを除いては解決がつかない。
政治的な問題も、社会的な問題も、つきつめれば心の問題に帰する。
雑然たる知識や、ただの物識り・博識というものでは本当の生命に一致しない。」

そう全ては心の問題なのです。
(*'▽')
陽明学は行動する禅であり、それがともすれば、暴走する危険がありますが、それは心が曇っていてはならないと強く戒めているのです。

この混迷する国際情勢に陽明学は、有効だと思います。

行動する禅を学べば、幕末の英雄のような思考で行動する事が可能になると思います。







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コメント 2

林田明大

拙著、紹介して下さり、ありがとうございます。ネット上には、様々な陽明学理解が披露されておりますが、久々に「これは、なかなか」と思えるコメントに出会いました。「真の心に尋ねゆき」のところ、ちょいと気になりましたが・・・。
勝手ながら、FBで紹介させて頂きました。
益々のご修養とご活躍をお祈り申し上げます。
by 林田明大 (2016-05-11 23:01) 

しょう

浅学な私の拙いブログですが、褒めて頂いてありがとうございます。
by しょう (2016-05-12 04:41) 

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