SSブログ

「忍びの国」と暗殺という切り札 [小説]

「村上海賊の娘」も絶好調の和田竜先生の名作「忍びの国」。

この物語も信長が敵となります。
信長の伊賀攻めの物語で、まだ伊賀では未だに語り継がれる凄惨な史実なんですが・・・。
まあ、どうしてそうなったのか?
って、いう真相が語られている。
と、私は感じました。

忍者たちが主人公なんですが、この忍者。
実際に敵に回すと、これほど厄介なモノは無いんです。

しかも、主人公の無門のような凄腕がいたら・・・。
って、思うと背筋が寒くなりますね。

敵の要人の暗殺が可能であるってだけで、どれだけ外交や戦争を優位に進められるか?
それは、古事記や日本書紀でスサノオやヤマトタケルなどの英雄の話も当てはまります。
天皇家が周辺豪族への暗殺や謀殺は非常に多かったと思います。
大きな戦争の記録が、倭国大乱という中国の史書しか無く、
どうやら、小競り合い程度の戦いで支配していった日本の古代史ってどんなんだろう?
と、思いますが、まあそれは、置いておいて。

この物語は、信長の暗殺が伊賀者たちで可能である。
と、いう設定で成り立ってます。
ある意味、それがどれほど怖いことか?

民主主義をどうして、ほとんどの国が採用しているかは、リーダーの変えが容易で、
国民を兵士にして士気を維持するのが容易だからです。
明治維新も結局は、近代国家にしないと戦争に負けるから、民主化しただけです。

実際、史実では本能寺で信長が殺された時点で、織田家が終わりました。

それに対する恐れが、伊賀に対して凄惨な虐殺を行った理由なのか?
と、考えさせられる作品です。


小説(読書感想) ブログランキングへ















nice!(6)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 6

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。