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「アメリカン・スナイパー」と覇権国家の闇 [映画]


80歳を越えても、なおも代表作と言ってもいい傑作を出してくるクリント・イーストウッド監督。
すげぇ・・・。
(´・ω・`)
こういう方の活躍を見ると勇気が湧いてきます。
「風立ちぬ」の方は「創造的な10年」と燃え尽き症候群みたいなテーマもありますしね。
宮﨑駿監督のように死ぬまでアーティストであった「葛飾北斎」が90歳で描いた『富士越龍図』のような方向で映画を作って欲しかったです。

さて、このアメリカン・スナイパーですが、内容は見てください!
としか、言いようが無いです。
(´・ω・`)
正直、これを見て何とも思わない人は幸せだと思います。
かつて、ベトナム戦争を題材にした作品で傑作は多かったのですが、現代のテロとの戦いをテーマの映画でこれこそ傑作という作品です。

そろそろISIL掃討にアメリカ地上軍派遣が決まりそうですから、圧倒的な優勢である戦場にあっても、兵士たちを犠牲にしているのです。
テロは軍人と民間人の境界が曖昧です。
より病根は深いと思います。
それこそ今の教養もあり、モラルも高くなった社会で、敵を殺せ、その敵は女や子供も含まれるという事実。
かつてのように敵とする国を蛮族や猿や鬼畜と呼び、心を麻痺させる事は出来なくなりました。

そのテーマでこの映画!さすがクリント・イーストウッドです。
「硫黄島からの手紙」でも太平洋戦争の日本側からの表現は素晴らしかったですが、
アメリカを愛する監督が撮った映画だけあり、その訴えかけるテーマは叫びのようでもあります。

そもそも覇権国家というのは、古代ローマの時代から、軍団兵と言われる彼らの犠牲の下に覇権を確立して、ローマ帝国を築いていたのです。
覇権国家の戦争というのは、兵士の士気を保つのが難しいのですが、当然現代でもそうです。

現代の戦争では、日本やドイツのように、国を徹底的に破壊し尽くさないと戦争は終わりません。
特に日本などは核兵器を使って、民族存亡の危機まで突き付けて、その後、懐柔して何とか同盟国としました。

それを朝鮮戦争やベトナムではその徹底的というのが出来なかったので、勝ち切れなかったのです。
当然、アフガニスタンやイラク戦争でもそうです。
ISIL掃討戦もそうなるでしょう。
結局、過激派の種は残ってしまい、また拡散して数年後に何処かで復活するだけでしょう。

それを永久に続けるのか?
(´・ω・`)
と、問いかけられているのです。

じゃあ、具体的な方策はあるのか?
イスラム圏に近代国家の枠組みが適用できないのなら、どうするのが正しいのか?

などなど、色々と問題が突き付けれる事でしょう。
まず認識することだと思います。
ISILに参加する若者が大勢でているのは、参加する事が答えだ!
と、判断したからでしょう。
(´・ω・`)
でもね、テロや戦争行為で問題が解決したように見えても、その病根はずっと残って戦い続ける運命がまっているんですよ、第二次世界大戦に参加するアメリカ軍は戦争に慣れているとはいえなかったんです。
それが、それ以後、ずっと戦争状態を続けるようになったのは、アメリカが覇権国家になってしまったからです。
覇権国家であり続ける限り、それは続くんですよね。
(´・ω・`)
ローマ以降、欧米の文化圏で覇権を握るとそういう運命が待っています。
逆にいうと、中国も欧米化してしまったんで、ああいう状態になったんですよね。
でも、冊封体制が良かったとも言えませんけどね。
どちらにしろ、覇権国家である限り武威を示し続ける必要があり、必要悪として世界が受け入れている状態が今後も続くのでしょうかね。


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